生き生きと生きること

生き生きと生きることについて

40歳男性 山を登って自分を探し、仕事も見付かり、大満足

私は福岡県在住の40歳の会社員です。
大学卒業と同時に就職した会社を退社した後、約一年間、自分探しをしていました。

就職していた会社が、いわゆるブラック企業で、朝から晩まで、ほとんど休みがない状態で、3年間働いていました。
目の前の仕事を、時間に追われながら、ただひたすら処理していくだけの毎日に疑問を感じ、退社を決意しました。

時間はかかっても良いので、本当の自分を発揮できる仕事を探そうと思い、退社後は自分探しから始めました。

それまでの人生を振り返ると、私は力をセーブし、小手先だけで、物事をこなすだけの人生でした。
自分をとことん追い込んで、自分の力だけで困難を克服することをしていませんでした。

そんな自分を見つめ直すために、私は登山をすることにしました。
大きな山を、自分の足で登ることで、目標を設定し、それに向けて努力するという習慣をつけられるのではないかと思ったのです。

まずは近場の山から登り始めましたが、思っていた以上にきつかったです。
子どもが遠足で登るような、超初心者向けの低山でしたが、長年の運動不足が祟り、息は上がり、足も上がらず、何度も休憩をしなければいけませんでした。
70歳くらいのおじいちゃんおばあちゃんグループにも抜かれ、心配される始末。
それでもなんとか山頂に着くことができました。

そこで何かに気付くかと思いきや、ただただ、きつくて、何かを考える余裕は全くありませんでした。
どうにか自分を奮い立たせて、下山しましたが、道中、足の痛みと疲れから踏ん張れず、何度も転倒しながら下山しました。

更に次の日、これまで味わったことがないくらい強烈な筋肉痛に襲われ、動くことができませんでした。

こうして、初めての登山で、散々な目に遇いましたが、不思議とまた登りたいと思うようになりました。

しかし、前回のように辛い目に遭いたくなかったので、道具やウェアを買い、少しでも楽に登れるようにしました。
二度目の登山は、同じ山に登りましたが、信じられないくらい楽に登れました。
その後、私は様々な山を登りました。
福岡県はもちろん、九州中の山を登り続けました。

その中で気付いたのは、「自分探し」をしても、自分は見つからないということでした。
常に自分はここにいるので、自分を探すのではなく、どの方向に自分を進めていくかが重要だと思います。
楽しい思いや苦労をしながら、自分の進むべき方向を探すことが、本当の自分探しなのではないかと思います。

ちなみに私は、山で出会った人に誘われて、今の仕事に就くことができました。
自分探しを通して、仕事も見つけることができました。